チャイルドシート・車移動の日の服装
きょうなに着せる?の服装提案は、屋外でのおでかけを前提に、アウター(羽織り)を1枚として調整しやすい形で表示しています。車での移動が中心の日は、家を出るとき・車に乗せるとき・目的地に着いたときと、短い時間の中で何度も服装を切り替える場面が続きます。このページでは、チャイルドシートに乗せるときの服装の注意点と、車内の温度に関する公的な情報をあわせてご紹介します。
チャイルドシートは6歳未満で使用が義務
消費者庁は、6歳未満の子どもを車に乗せる際には原則としてチャイルドシートの使用が義務付けられていると呼びかけています。あわせて、実際にチャイルドシートを使用している人は82.4%にとどまり、使用していても取り付け方が誤っている人がおよそ3割、正しく座らせられていない人がおよそ4割にのぼると報告しています。JAFの案内でも、同様に使用率の低さと取り付けの誤りの多さが指摘されています。
せっかく装着していても、取り付けや座らせ方が誤っていると、事故の際に十分な効果を発揮できないおそれがあります。取扱説明書どおりの手順で取り付けられているか、座席への固定にゆるみがないかを、乗せるたびに確認する習慣をつけておくと安心です。
厚手のコートを着せたままハーネスを締めない
米国小児科学会(AAP、HealthyChildren.org)は、冬場の車移動における注意点として、もこもこした厚手のコートを着せたままチャイルドシートのハーネスを締めることに注意を呼びかけています。海外(米国)の情報ですが、衝突の衝撃でコートの詰め物が瞬時につぶれ、ハーネスの下に余分な隙間ができてしまい、子どもがベルトからすり抜けてしまうおそれがあるという内容です。
対策としてAAPが挙げているのは、次のような方法です。
- 車に乗せる前に厚手のアウターを脱がせ、フリースやトレーナー程度の厚みまでの服でハーネスをしっかり締める
- ハーネスを締めたあとで、コートを前後逆向きにして肩からかけたり、上からブランケットをかけたりして保温する
きょうなに着せる?の提案でアウター(羽織り)を独立した1枚として調整できる形にしているのは、こうした乗り降りの場面でも脱ぎ着がしやすいようにという考え方によるものです。ハーネスの下は薄手の組み合わせにし、アウターは「締めたあとに掛け直すもの」として別に持っておくと、車移動の日も対応しやすくなります。車の中は暖房・冷房が効いていることが多いため、ハーネスの下は普段のおでかけ時より少し薄めを意識しても差し支えないことがあります。
車内の温度は想像以上に上がる
JAFの春のユーザーテストでは、最高気温23℃という比較的過ごしやすい日でも、車内の温度は50℃近くまで上昇し、車内に置かれていた缶入り炭酸飲料が破裂したという結果が報告されています。JAFは、春先のような穏やかな気候でも、車内で眠っている乳幼児が10分程度の短時間で重い症状に至ったり、命に関わる状態になったりする可能性があると注意を呼びかけています。
真夏のユーザーテストでは、エアコンを止めてからわずか15分で熱中症指数が危険なレベルに達したという結果も報告されています。JAFは、乳幼児は体温調節の機能が未発達なため、高温下では短時間で体温が上がり、命に関わることがあるとしています。
こども家庭庁も、夏場の車内は短時間で高温になるため、こどもが車内に残されている場合は非常に危険だとしています。乳幼児は自分の力で車から出ることができないため、「寝ているから」「少しの時間だから」という油断は禁物だと呼びかけています。チャイルドシートで気持ちよく眠っていても、買い物や用事のあいだ車内に一人残さず、一緒に降りるか大人が付き添うようにしてください。
車移動の日の服装を組み立てるときのポイント
車に乗っているあいだは暖房・冷房が効いた環境で過ごすことになるため、屋外にいる時間だけを基準に服装を考えると、車内で暑くなりすぎたり、降りた瞬間に寒く感じたりすることがあります。ハーネスの下に着せる服は、本サイトの提案からアウターを除いた組み合わせを目安にし、アウターは車を降りるとき・目的地で過ごすときに着せ直すものと考えておくと、車内外の温度差に対応しやすくなります。
- 冬場は、コートの代わりにチャイルドシート用のブランケットやカバーを常備しておくと、ハーネスを締めたあとでも保温しやすくなります。
- 夏場は、車を離れるたびに子どもを車内に残さないことを徹底し、短時間の外出でも一緒に降りる習慣をつけてください。着替えを1枚多めに持っておくと、汗をかいたときにも安心です。
- チャイルドシートに乗せるたびに、ハーネスの下の服の厚みが変わっていないか、ベルトにゆるみがないかをあわせて確認する習慣をつけておくと安心です。
- 車を降りたあとに屋外で過ごす時間が長い日は、本サイトの気温・体感温度に応じた服装提案をあらためて目安にし、車内用に薄めていたぶんのアウターや羽織りを着せ直してあげてください。
出典
- JAF(日本自動車連盟)「チャイルドシート完全ガイド いつまで必要?取り付け方は?」
- 消費者庁「チャイルドシート、体格に合わせて正しく装着できていますか?」
- JAF「春の車内温度(JAFユーザーテスト)」
- JAF「真夏の車内温度(JAFユーザーテスト)」
- こども家庭庁「みんなで見守り『こどもの熱中症』を防ぎましょう!」
- HealthyChildren.org(米国小児科学会): Winter Car Seat Safety Tips
よくある質問
厚手のコートを着せたままチャイルドシートに乗せてもいい?
米国小児科学会(AAP)は、厚手のコートを着せたままハーネスを締めることに注意を呼びかけています。衝突の衝撃でコートの詰め物がつぶれてハーネスに隙間ができ、子どもが抜け出すおそれがあるためです。乗せる前にコートを脱がせ、締めたあとにコートを前後逆にかけたり、ブランケットをかけたりして保温するとよいでしょう。
短時間なら子どもを車内に残しても大丈夫?
こども家庭庁やJAFは、短時間であっても子どもだけを車内に残さないよう呼びかけています。JAFの実測では、真夏はエアコンを止めてから15分ほどで熱中症指数が危険なレベルに達し、春先の穏やかな日でも車内は50℃近くまで上がったという結果が報告されています。
チャイルドシートは何歳まで必要?
消費者庁・JAFによると、6歳未満の子どもを車に乗せる際は原則としてチャイルドシートの使用が法律で義務付けられています。使用していても取り付け方や座らせ方が誤っているケースが多いとされているため、取扱説明書どおりの手順を確認することが勧められています。
本記事は医療監修を受けたものではなく、公的機関・学会が公開している情報の紹介です。お子さまの体調や個別の事情については、かかりつけ医の指示を優先してください。