抱っこ紐のときの赤ちゃん・子供の服装

きょうなに着せる?の服装提案は、屋外でのおでかけ・外気にさらされることを前提にしています。抱っこ紐で保護者と密着しているときは、お互いの体温が伝わり合って提案の枚数より暖かく感じやすい場面があります。このページでは、抱っこ紐使用時の服装調整の考え方と、装着時に気をつけたい安全のポイントを、公的機関の公開情報をもとにご紹介します。ベビーカーでのおでかけとは温まり方も注意点も異なるため、あわせて読み比べてみてください。

密着すると体感は変わる — 服装調整の考え方

サイトの服装提案は、外気に触れる想定での枚数です。抱っこ紐で保護者と密着している胴回りは、外気だけを受けるベビーカーや歩行時よりも暖かくなりやすいと考えられます。提案どおりの枚数をひとまずの目安にしつつ、密着する時間が長い日や気温がそれほど低くない日は、肌着や中間着を1枚少なめから試し、汗ばんでいないか様子を見ながら調整する、という使い方ができます。

特に冬場は、厚手のアウター1枚で固定するよりも、脱ぎ着しやすいベストやカーディガンをもう1枚追加で持っておく方法がおすすめです。抱っこ紐に入れる前後で暖かさが変わったと感じたら、その場で羽織りを脱がせたり着せたりして調整できます。逆に、抱っこ紐から降ろしてベビーカーに乗せる、あるいは歩かせるといった場面では、密着していた分だけひんやり感じられることがあります。切り替えのタイミングで羽織りを1枚足せるように、荷物の中に用意しておくと安心です。

買い物の間だけ抱っこ紐を使う、電車やバスの移動時だけ使うなど、外出の一部分だけ抱っこ紐を使う日もあります。密着している時間が短ければ体感への影響も小さくなるため、外出全体の中で「どれくらいの時間、密着した状態で過ごすか」を目安に、羽織りを着せたまま出発するか、様子を見てから着せるかを決めるとよいでしょう。

暖まりすぎていないか、こまめに確認する

英国のNHS(国民保健サービス)は、赤ちゃんが汗をかいている、またはお腹に触れて熱く感じる場合には、衣類や掛け物を1枚減らすことを勧めています。抱っこ紐は密着している分、こうしたサインに保護者自身が気づきにくいこともあるため、休憩のタイミングでうなじやお腹に触れて確認する習慣をつけておくと安心です。特におでかけの後半は、歩き回ったり日差しを浴びたりして体温が上がりやすい時間帯なので、出発時より少しこまめに様子を見てあげてください。

英国の乳幼児安全に関する団体The Lullaby Trustは、スリング(抱っこ紐の一種)を使う際のガイドラインの中で、赤ちゃんが無理なく呼吸できているかとあわせて、暖まりすぎていないかも確認するポイントとして挙げています。住宅事情や気候が異なる海外の情報である点には留意しつつ、密着度の高い抱っこ紐を使うときの参考にできます。

夏は特に熱がこもりやすい

こども家庭庁は、乳幼児は体温調節機能が未発達であると説明しています。抱っこ紐は保護者の体温と密着することに加え、体と背あて部分が密着して通気性が下がりやすい構造でもあるため、夏場は特に熱がこもりやすい組み合わせになります。上記の「汗ばんでいないか」の確認をこまめに行うほか、抱っこ紐の下に着る肌着は薄手で通気性のよいものを選ぶ、日陰や涼しい場所でこまめに休憩を挟むといった対策を組み合わせるとよいでしょう。

保護者自身も抱っこ紐を使うと体温が上がりやすいため、暑さを感じにくくなることがあります。保護者が「ちょうどいい」と感じる体感と、密着されている子どもの体感は同じではない、という前提で、こまめな確認を習慣にしておくと安心です。

装着の安全 — 留め具の調整と転落への注意

消費者庁は、抱っこ紐を装着する際に「子どもの腕や脚の位置など正しい姿勢であることを確認し、子どもを密着させて緩みがないように、留め具やベルトを毎回調整」するよう呼びかけています。厚着で普段よりベルトの通し方や締め具合が変わることもあるため、季節を問わず装着のたびに緩みがないか確かめる習慣が大切です。

国民生活センターには、抱っこ紐からの子どもの落下事故について、2019年からの5年10か月の間に176件が報告され、そのうち138件で医療機関での治療が必要だったとの報告があります(概数)。同センターの報告書タイトルには「頭蓋内損傷などの重篤なけがを負っています」ともあり、まれなケースではあるものの、軽視できないけがにつながることがあります。装着の緩みや姿勢の崩れが事故のきっかけになることがあるため、暖かい季節・寒い季節を問わず、日々の確認を習慣にしておくと安心です。

出典

よくある質問

抱っこ紐のとき、提案の服装から何か減らしたほうがいい?

サイトの提案は屋外の外気を基準にしています。抱っこ紐で密着しているときは体温が伝わり合って暖かく感じやすいため、肌着や中間着を1枚少なめから試し、汗ばんでいないか様子を見ながら調整する方法があります。

抱っこ紐の使用中、暑くなっていないかはどこで確認すればいい?

NHSは、赤ちゃんが汗をかいている、またはお腹に触れて熱く感じる場合に衣類を1枚減らすことを勧めています。抱っこ紐は密着している分サインに気づきにくいので、休憩のタイミングでうなじやお腹に触れて確認するとよいでしょう。

抱っこ紐の装着で特に気をつけることは?

消費者庁は、装着のたびに子どもの姿勢を確認し、留め具やベルトを緩みなく調整することを呼びかけています。また物を拾うなどで前にかがむときは必ず子どもを手で支え、着脱や降ろすときは低い姿勢で行うことも呼びかけられています。

本記事は医療監修を受けたものではなく、公的機関・団体が公開している情報の紹介です。お子さまの体調や個別の事情については、かかりつけ医の指示を優先してください。